Windows 10でフォルダーをパスワードで守る方法
大切な個人ファイルをWindows 10に置いていて、他の人に勝手に触られたくない?Windowsにはフォルダーをパスワードでロックする便利な機能は標準搭載されていませんが、工夫次第で隠す方法はあります。特別な才能は必要ありませんが、スクリプトや標準のツールを少し使って、「秘密のフォルダー」を作ることができます。ちょっとした調整をするだけで、大事な情報をしっかり守ることも可能です。
パスワード保護付きフォルダーの作り方
ここでやるのは、バッチファイルと呼ばれるちょっとしたコードを書いてフォルダーを隠したりロックしたりする方法です。簡単に言えば、「ロッカー」フォルダーを作って、それをパスワードで開け閉めできる仕組みを作る感じです。スクリプトに少し慣れないと戸惑うかもしれませんが、実はとても簡単です。
1. メモ帳を開く
まずはメモ帳を立ち上げましょう。スタートメニューから開くか、Windowsキー + Rを押して「実行」ダイアログを開き、notepad
と入力してEnterを押してください。これから魔法のスクリプト作成が始まります。初心者でも安心してください。難しく考える必要はありません。
2. ロック・アンロックのスクリプトを作成
次に、こちらの基本コードをコピーしてメモ帳に貼り付けましょう。YourPasswordHere
の部分は、自分だけのパスワードに置き換えてください。コードを書き換えるだけで、そのフォルダーを「見えなく」する仕組みです。もちろん、パスワードなしではアクセスできなくなるので安心です。ただし、一度設定したら覚えておくことも大切です。
@ECHO OFF title フォルダーのロック if EXIST "Control Panel.{21EC2020-3AEA-1069-A2DD-08002B30309D}" goto UNLOCK if NOT EXIST Locker goto MDLOCKER :CONFIRM echo フォルダーをロックしてもよいですか? (Y/N) set /p "cho=>" if %cho%==Y goto LOCK if %cho%==y goto LOCK if %cho%==N goto END if %cho%==n goto END echo 無効な選択です。 goto CONFIRM :LOCK ren Locker "Control Panel.{21EC2020-3AEA-1069-A2DD-08002B30309D}" attrib +h +s "Control Panel.{21EC2020-3AEA-1069-A2DD-08002B30309D}" echo フォルダーをロックしました。 goto End :UNLOCK echo パスワードを入力してロック解除します: set /p "pass=>" if NOT %pass%==YourPasswordHere goto FAIL attrib -h -s "Control Panel.{21EC2020-3AEA-1069-A2DD-08002B30309D}" ren "Control Panel.{21EC2020-3AEA-1069-A2DD-08002B30309D}" Locker echo フォルダーのロック解除に成功しました。 goto End :FAIL echo パスワードが違います。 goto END :MDLOCKER md Locker echo ロッカーが作成されました。 goto End :END
このコードのYourPasswordHere
部分は、あなたが使いたい強力なパスワードに変更しましょう。このスクリプトは「Locker」という名前のフォルダーを作り、その中にファイルを入れる仕組みです。もしもっと本格的にしたいなら、パスワードマネージャーや暗号化ツールを使うことも検討してください。
3. スクリプトを保存する
次に、このスクリプトを保存します。メモ帳のメニューからファイル > 名前を付けて保存を選び、ファイル名をlocker.bat
にしてください。「ファイルの種類」は すべてのファイルに設定します。これでダブルクリックするだけでロック・アンロック操作ができる実行可能なファイルが完成です。重要:このファイルは大事に保管しておきましょう。失くすとアクセスできなくなります。
4. スクリプトでフォルダーを管理
locker.bat
をダブルクリックすると、「Locker」というフォルダーがなければ作成されます。そこに重要なファイルを入れておき、必要なときにダブルクリックしてロック。ロックしたいときはもう一度ダブルクリック、パスワードを入力して確定すれば、フォルダーは隠れます。簡単な操作ですが、完璧ではありません。ちょっとした防御策に過ぎませんので、気になる情報は別の方法も併用しましょう。
- ヒント:デスクトップにショートカットを作成すると便利です。スクリプトを右クリックして送る > デスクトップ(ショートカットを作成)を選びましょう。
5. フォルダーをアンロックする方法
フォルダーを取り戻したいときは、再度スクリプトを実行し、パスワードを入力してください。すると、あっという間にフォルダーが表示されます(ちょっと大げさですが、そのくらい簡単です)。ただし、このスクリプトは大切に保管しておき、無くさないようにしてください。パスワードもなるべく強力なものにしましょう。
- ショートカットについて:PCの設定などにより権限がきつい場合は、ショートカットを右クリックして管理者として実行を選ぶと良いです。
フォルダー保護のための追加ヒント
- パスワードは絶対に忘れないように。どこかに控えておきましょう。
- 作業前に重要なファイルはバックアップを。念のためです。
- 定期的にパスワードを変更するのもおすすめ。特に重要な情報を扱うならなおさらです。
- スクリプトファイルは他人に見られない場所に置きましょう。
- 不審なソースからもらったスクリプトはウイルス対策ソフトで一度確認してください。
Windows 10のフォルダーセキュリティに関するよくある質問
Windows 10には標準搭載のパスワード保護機能はありますか?
残念ながら、Windows 10にはフォルダーに直接パスワードをかける機能はありません。ほとんどのユーザーはサードパーティのソフトを使ったり、今回紹介したようなスクリプトを利用したりしています。より高いセキュリティを望む場合は、「BitLocker」(Windows 10 Pro以上搭載)も選択肢です。
外付けドライブでも使えますか?
はい、外付けドライブがNTFSフォーマットなら、このスクリプトを使えます。ただし、アクセス権限の設定次第では動作しない場合もあるので、管理者権限で実行しましょう。
パスワードを忘れたらどうすれば?
パスワードを忘れた場合、もう一度入り直すのは難しいことも。しっかり覚えておくか、控えを書いておくのが賢明です。どうしても思い出せないときは、バックアップから復元するしかありません。
この方法は安全性が完全ですか?
日常レベルの簡易的な保護には十分ですが、技術的に詳しい人には突破される可能性もあります。重要な情報を守るなら、VeraCryptのような高度な暗号化ソフトを検討してください。
ロックしたフォルダーに、スクリプトを実行しなくてもアクセスできますか?
いいえ、スクリプトがお守り役です。忘れて実行しなければ、フォルダーは出てきません。大事なものはしっかり保存・管理しましょう。
操作の流れを振り返り
- メモ帳でスクリプトを作成
- 拡張子
.bat
で保存 - スクリプトを実行してロッカーを作る
- 大切なファイルを入れ、再度スクリプトを実行してロック
- もう一度スクリプトを動かし、パスワードを入力して解除
まとめと注意点
Windows 10にはフォルダーにパスワードをかける機能はありませんが、バッチスクリプトを使えば基本的な保護が可能です。日常的な用途には十分便利です。ただし、絶対的な安全性ではないので、特に重要な情報は専用の暗号化ソフトを使うのが安心です。バックアップも忘れずに行い、大事なデータをしっかり守りましょう。
このちょっとした工夫で、何もしないよりも少しだけ安全に、気軽にファイルを隠せるようになります。