Windows 10でVBSを無効にする手順解説

VBSとは何か、無効にする必要がある場面について

さて、VBS(仮想化ベースのセキュリティ)はWindows 10に搭載された便利な機能のひとつ。ハードウェアの仮想化技術を利用してOSの重要部分を守る仕組みです。いいアイデアですよね?安全性を向上させる一方で、古いPCや特定のソフトウェアとの相性が良くない場合には、動作の邪魔になることもあります。ゲームの動きが悪くなる、アプリが頻繁にクラッシュする、といった問題が起きたときには、VBSをオフにすることで改善されることもあります。ただし、安全性の一部を犠牲にしてパフォーマンスを向上させる調整ですので、バランスを見ながら行いましょう。

Windows 10でVBSを無効にする方法

VBSを無効にする作業はそこまで難しくありませんが、誤るとシステムに影響を及ぼすこともあります。通常はWindowsの機能設定を開き、一部のデバイスセキュリティ設定を調整し、場合によってはエディターを操作する必要があります。正しい手順を踏めば、意外とシンプルに進められます。

Windowsの機能一覧を開く

まず、「Windowsの機能のオンとオフ」を開きます。検索バーに「Windowsの機能をオンまたはオフにする」と入力するか、Windowsキー + Rを押してoptionalfeaturesと入力してEnter。これにより、システムのさまざまな機能や設定の一覧が表示されます。仮想化に関する設定もここから操作できます。

仮想マシンサポートを無効にする

一覧の中から「仮想マシンプラットフォーム」を見つけてチェックを外します。次に、「OK」をクリック。再起動が必要になります。この設定はVBSにとって重要なので、無効にするとセキュリティが若干低下します。また、Hyper-Vが動作の妨げになっている場合も、PowerShellから無効化可能です:

  • 管理者権限でPowerShellを開きます。Windowsキー + Xを押して「Windows PowerShell(管理者)」を選択。
  • 次のコマンドを入力して実行:
    Disable-WindowsOptionalFeature -Online -FeatureName Microsoft-Hyper-V-All
  • 指示に従って再起動してください。

ハードウェアセキュリティ設定の調整

次に、設定 > 更新とセキュリティ > Windowsセキュリティ > デバイスのセキュリティへ進みます。このページにはシステムのセキュリティ機能の概要が表示されます。特に「コアの分離」に注目しましょう。これらの設定を変更することで、システムの負荷軽減とパフォーマンス向上につながります。

コアの分離をオフにしてパフォーマンス向上

「デバイスのセキュリティ」内で「コアの分離の詳細設定」をクリックしてください。そこに「メモリの整合性」の項目があります。これをオフに設定します。この機能は仮想化を利用して重要な処理を保護していますが、無効にすることでレスポンスが良くなることがあります(特に古いPCで効果的)。

  • Windowsキー + Iで設定を開きます。
  • 次の場所に進みます:更新とセキュリティ > Windowsセキュリティ > デバイスのセキュリティ
  • 「コアの分離の詳細設定」をクリックし、「メモリの整合性」をオフに切り替えます。

ただし、これを無効にすると一部のセキュリティ保護が低下しますので、自己責任で設定してください。

グループポリシーエディターを使った詳細設定

Windows 10 ProやEnterpriseエディションをお使いなら、グループポリシーエディターが便利です。gpedit.mscを実行するには、Windowsキー + Rを押し、「gpedit.msc」と入力してください。次の場所に移動します:

  • コンピューターの構成 > 管理用テンプレート > システム > Device Guard

そこで、「仮想化ベースのセキュリティを有効にする」を見つけて、「無効」に設定します。これにより、システム全体に適用される設定を簡単に変更できます。

レジストリーエディターを使った手動設定

もしグループポリシーが見つからない場合や、より詳しい操作をしたい場合は、レジストリを直接編集します。手順は以下の通り:

  • regeditを実行してレジストリエディターを開きます。Windowsキー + Rで「regedit」と入力。
  • 場所:HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\DeviceGuardに移動します。
  • EnableVirtualizationBasedSecurity」というDWORD値を探し、存在すれば0に設定。なければ、新しくDWORD値を作成し、名前を同じく「EnableVirtualizationBasedSecurity」にして値を0にします。

事前にレジストリのバックアップは忘れずに。ファイル > エクスポートから保存しておくと安全です。設定後は忘れずにパソコンを再起動してください。

VBSを無効化する際の注意点

作業に入る前に、システムの状態やレジストリのバックアップを取っておくことをおすすめします。これにより、万が一問題が起きても復旧が楽になります。アプリやゲームがVBSを必要としていないか確認しておくと安心です。レジストリやグループポリシーの編集は慎重に行い、間違えるとシステムの安定性に影響する可能性があります。変更後の動作をチェックし、問題があれば再度有効化や別の対策を検討しましょう。VBSの無効化は一時的にもできますし、安全とパフォーマンスのバランスを見ながら調整が可能です。

VBSに関するよくある質問

Windows 10でVBSは具体的に何をするのですか?

VBSはハードウェアの仮想化技術を利用して、Windows内に安全な領域を作り出します。これによって、マルウェアや不正アクセスから重要なデータや処理を守ることが目的です。システムの重要部分と隔離して動作します。

VBSを無効にする主な理由は何ですか?

パフォーマンスの低下やゲームの動作不良、特定ソフトの互換性問題を解決するために、VBSをオフにするケースが一般的です。仮想化の負荷が気になる場合には、無効化してリソースを解放することで、動作の快適さを取り戻すことができます。

VBSをオフにしてもシステムの安全性は保たれますか?

VBSを無効にすると一部のセキュリティ機能が low になりますが、適切なウイルス対策ソフトを使っていれば大きな問題になることは少ないです。パフォーマンス重視の方は、リスクとリターンを考慮しながら判断してください。万が一、安全性に不安が出てきたら、再度有効化するのも簡単です。

必要に応じてVBSを後から再びオンにできますか?

もちろんです! 無効化した設定は簡単に元に戻せます。必要に応じて、再びオンにすることでセキュリティ層を復活させられます。手順もシンプルですので、状況に合わせて調整しましょう。

VBSを無効にするとゲームのパフォーマンスは向上しますか?

多くのゲーマーが、VBSをオフにしたことでゲームの動きがスムーズになったと報告しています。仮想化によるオーバーヘッドが原因で動作が重くなる場合もあるため、無効にすることで快適なプレイが可能になることがあります。

VBS無効化のポイントのまとめ

  1. 「Windowsの機能のオンとオフ」を検索またはWindowsキー + Rからoptionalfeaturesを実行します。
  2. 「仮想マシンプラットフォーム」のチェックを外し、「OK」、再起動します。
  3. 設定画面の
    「更新とセキュリティ > Windowsセキュリティ > デバイスのセキュリティ」
  4. 「コアの分離の詳細設定」をクリックし、「メモリの整合性」をオフにします。
  5. Windows 10 ProまたはEnterpriseなら、gpedit.mscを使って「仮想化ベースのセキュリティの有効化」を無効にします。
  6. または、レジストリの場所HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\DeviceGuardに移動し、「EnableVirtualizationBasedSecurity」を0に設定します。

VBS無効化の総まとめと注意点

VBSをオフにすると、パソコンの動作が軽くなり、古いハードウェアや一部のソフトウェアとの相性も改善されることがあります。ただし、安全性は若干低下しますので、その点は理解しておきましょう。設定後に問題を感じた場合やセキュリティに不安が生じたときは、いつでも再度有効に戻せます。リスクと効果を天秤にかけて、最適な状態を見つけてください。これらの操作は元に戻せるので、気軽に試行錯誤してみてくださいね。